ワンピースを大人買いしたのが2月の始め。
ようやく64巻読破した。
だいたい3日に1冊ペースということになるけれど、
物語が進むにつれて内容が複雑に、
絵も緻密になってきたため、
実際にはどんどんスローダウンしてた。
そしてここまできて、
この漫画がなぜかくも人気があるのか、
正直、
よくわかりません。
確かに作者の想像力のたくましさは、
ちょっとアンビリーバブルで、
時におふざけが過ぎるほどで、
それはつまりパワーがあるということだ。
これほどのパワーを、
週一の連載で十年以上続けている、
その作者のパワーの源は、
結局、
作品そのものなんだろうなと思う。
作者はルフィーを描きながら、
そのルフィーらにエネルギーをもらっている、
そんな感じ。
海賊なのだから海が主な舞台だけれど、
空とか海底なども巧みに、
というか思いつきだろうけど取り込み、
その思いつきに説得力を与えようと、
相当な力技で乗り切っていく様は、
なかなかに痛快になってくる。
前にも書いたけれど、
世界政府に処刑される兄を救いに行くというあたりから、
この漫画は一気にブレークする。
いや少なくともぼくの中ではそうだった。
このあたりから、
作者の破天荒な思いつきと、
それに説得力を与えるためにこらされる、
様々な工夫に感心しながら引き込まれた。
画力も素人目にもグングン向上して、
今や単行本のサイズで読むにはもったいないほど、
精緻かつ迫力に満ちている。
ルフィー一味の成長物語だけれど、
いじめとか人種差別や貧富なんかも取り込んでいく。
最初はちっちゃかった物語が、
作者の思いつくままどんどんスケールを広げ、
そんな方に突っ走って大丈夫なの?
と思わせながら何とか解決させ、
そういう綱渡りを重ねながら、
気がついたら結構な叙事詩になっている。
いずれにせよ、
これだけの物語が十年以上の歳月をかけ、
作者が机上で生み出してきたことに、
驚嘆せざるをえない。
面白さがわからないと言いながら、
随分語ってしまった。
そのことが答えかもしれない。
ということで、
早速65〜最新67巻までを追加注文して、
それが今日届いた。
ようやく現在進行形に手が届く。
ちなみに本棚は大変なことになっている。