先の戦争末期、
海外にいた陸軍武官らが日本に送った電文から、
ソ連の参戦は従来考えられていたより、
ずっと早くに分かっていたというスクープだ。
しかし、
歴史が証明しているように、
この情報は陸軍によってもみ消され、
天皇はもちろん、
海軍や外務省にも伝えられることはなかった。
陸軍はなぜこの情報を隠したのか。
番組によると、
日本も戦局悪化が決定的となった、
昭和20年春ごろから首脳は戦争終結の道を模索していた。
だが陸軍は沖縄に上陸した米軍と、
本土決戦で「最後の一太刀」を浴びせたいと考えていた。
それによって、
無条件降伏ではなく、
なんとか日本に有利な状況で戦争を終わらせたかった。
そのためには、
ソ連の参戦という日本にとって決定的な情報は、
明らかにしたくなかった、、、
分析官みたいな人が言ってた。
「自分たちのシナリオに都合が悪い情報は、そりゃなかったことにするでしょう」
310万人といわれる日本人死者のうち、
実に30万人が最後の3ヶ月に死んだそうだ。
陸軍の考えがもう少しまともだったら、
これら30万人は無駄死にすることはなかった。
番組の中では、
「終戦という言葉を考えたのはおれだ」という、
当時の軍関係者の証言テープも流れた。
「ごまかしといえばそうだが、敗戦よりはましだろう」
みたいな内容だった。
67年たっても日本人の浅知恵も、
それに騙される国民性も、
何一つ変わっていないのではないだろうか?
陸軍馬鹿だなぁ、
じゃなくて、
おれたち馬鹿だなぁ、
なのである。