2012年8月26日日曜日

恒例

八月も終わりに近づき、
恒例の人事異動の季節がやってきた。

海の底にゴロリと横たわる石のようなぼくは、
忘れ去られたように不動であるが、
そこから見ている海の流れはなかなか面白い。

狙い通り出世する者、
意図せぬ場所に行かされる者、
すでに「過去」だったはずが、
不意に戻ってくる人。

海底の石とはいえ、
ぼくだってたぶん地殻の流れに乗って、
少しずつ動いているはず。

どこへ流されているのかは全く分からないけれど。

帰宅してテレビをつけると、
大曲の花火大会を生中継していた。

テレビで見る花火大会ほど、
つまらぬものもないけれど、
ぼくは7年前あそこにいたなと、
思いさせる効果はある。

7年前、
本当にカミソリの上を歩くような、
張りつめた日々。

時々ふいに脳裏によみがえっては、
何とも形容のつかない感情に教われる。

よく頑張ったよな、
オレ。

最終的には崩壊したけれど。

今の暮らしはあのころが嘘のように、
スリリングさは全くないけれど、
これを平和だとするならば、
悪くないなとも思う。

でも一方でこうも予感する。

いつかまたぼくは、
あの大曲に行くに違いない。

どんなシチュエーションで、
どんな感情を抱いてかは、
全く分からないけれど。

遺志

30日は親父の13回忌だ。 あーそんなになるのか、 と言うのが率直な感想。 親父が亡くなる直前、 僕は酒を辞めた。 復職して最初のボーナスが出た日、 入院していた病院に行って報告した。 もう親父はかなり弱っていて、 ほとんど喋れなかった。 でも...