「あ、今揺れてますね」という、
ラジオからの声が聞こえた。
大阪は揺れてるのに、
こっちは全然やな。
そう思っていたところ、
「東北地方で震度7、大津波」の速報。
げっ。
大阪の地震は「おこぼれ」か。
阪神大震災の時もそうだった。
福井で少し揺れて、
テレビをつけたら「本丸」は阪神間だった。
んなことを思いながらしばしテレビに釘付けになり、
遅刻ぎりぎりまで粘って家を出た。
でも、
出勤の街はいつもと変わらず。
電車は定時運行し、
地下街では人々が普通通り歩いている。
この人たちは、
地震のことを知っているのか。
そのころには、
すでにあまたの人が命を落としていた。
津波の破壊力。
燃え盛る家々が、
根こそぎ押し流される。
瓦礫やトラックや何やかやと一緒くたに、
数十家の家屋が、
波間に漂う木っ端のように漂い流されていく。
ガスタンクが、
リビアの空爆の写真より豪快に炎を上げ、
あちらこちらで火の手が上がる。
これじゃ映画だ。
、
現実だと認識できない。
あの家や車の中に人がいるかもしれない、
という当たり前の想像力が働かない。
この違和感は「阪神」の時以上かもしれない。
津波だ。
何もかもを根こそぎ流しさる。
港の中で渦を巻く。
人々の笑顔や日常を一瞬で舐め奪い、
そ知らぬ顔で海へ消えていく化け物。。。
とんでもないことが、
ついに起きてしまった。
2年前の当ブログである。
日付は2011年3月12日だけど、
東日本大震災のあった日の夜中に書いた。
あの日を境にこの国は、
脱原発へ向かうと信じてた。
2年後の今日、
安倍晋三が首相で原発再稼働に意欲満々で、
憲法9条を変えて国防軍を目指す国になっているなど、
夢にも思わなかった。
なんで?
なんでそうなるん?
この2年、
そんなことばっかり思ってきた。
なんで?
なんでそうなるん?
311はこの国を狂わせてしまったとしか思えない。