2013年12月21日土曜日

愛着

我が家は阪急沿線に建っている。

まさに道一本へだてた向かいを、
阪急神戸線が走っている。

先日は母が、

新しいなんとか系の電車が走っとったで、
と教えてくれた。

マルーンカラーの車体は大好きだし、
阪急電車は日本一ハイソだと今でも思っている。

でも、
最寄り駅はJR甲子園口だ。

阪急の西宮北口よりもちょっとだけ近い。

従って、
通勤には当然JRを利用するし、
甲子園口駅は、
まい半生で間違いなく、
一番多く利用した駅だ。

その甲子園口駅が、
駅舎建て替えの真っ最中。

完成予想図はコレ。















何コレっちゅうぐらい、
没個性。

味も素っ気もない。

別に駅舎に個性などいらんけど。

でも、
新しい駅舎が没個性的であればあるほど、
前の古い駅舎が懐かしくなるのも道理。

あーこんなことなら、
取り壊される前の駅舎の写真を撮っておくべきだった。

いつもそう。

当たり前すぎるものほど、
写真など撮らないし、
壊されるとわかっても、
撮ろうとしない。

新しいお札や硬貨が発行されるたびに、
いの一番に手に入れようと走り回り、
いつのまにか、
古い紙幣や硬貨が、
なくなっているのに気づく。

失ってわかる愛着。

でも時すでに遅し。

いつもそう。

半世紀生きて来て、
まだ分かっとらん。


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