全英女子オープンの解説をしている戸張捷が、
「ゴルフというスポーツは、失敗からしか学べません」
と言っていた。
言うまでもなく、
これはゴルフに限ったことではない。
スポーツに限らず、
人生は、
もっと言えば、
人類は失敗からしか学べない。
さらにもっとちゃんと言えば、
きっと世の中には、
壮大な数の失敗と、
ごくごくわずかの成功(と呼ぶもの)があって、
すべての失敗から正しく学ぶことができるなら、
人はみな輝かしい人生を送り、
人類はもっと素晴らしい歴史を刻めたはずだ。
つまり、
唯一学べるはずの失敗の多く(きっとほとんど)は、
教訓にされることなく、
時の中に埋もれてきたのだ。
石川遼が今季国内ツアー2勝目を挙げた。
初日から4日目まで首位を譲らぬ完全V。
最終日、
最終ホールまで優勝争いをした、
ベテランのブレンダン・ジョーンズをして、
「日本で一番強い」と言わしめた。
恐るべき17歳の目覚しい成長の裏側に、
先のマスターズや全英オープンの、
苦い失敗があることは間違いない。
若さの魅力の一つは、
恐らく、
失敗をプラスに変える力だ。
失敗を認め是正するのは、
実にパワーのいる作業なのだ。
年寄りにはそのパワーがないが故に、
あれこれ理屈をつけては、
紛れもない失敗を失敗でないことにしてしまったり、
見て見ぬふりしてしまったりする。
多くの失敗が打ち捨てられるのは、
きっとこのせいだ。
人は必ず失敗する。
大事なのは、
その失敗に向き合う勇気であり、
その時、
失敗は失敗ではなくなり、
成功への糧に変わる。
全英女子、
宮里藍は惜しくも3位。
彼女はこの「失敗」から何を学ぶだろう。
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