世界陸上は最終日になって、
日本人2人の活躍に沸いた。
女子マラソン尾崎好美「銀」
男子やり投げ村上幸史「銅」
個人種目での日本人メダルはゼロなのではと言っていた、
舌の根も乾かぬうちに。
あらためて2人の過去の成績を見て、
どうしてメダルの期待をかけなかったのかと、
我ながら呆れる。
尾崎は去年の東京国際マラソンで優勝しているし、
村上は日本選手権10連覇の偉業を成し遂げている。
2人は突如現れた彗星なんかではなく、
すでに立派な太陽であった。
いわゆる「有名どころ」にばかり過大評価し、
どちらかというと地味な選手に、
国際舞台でスポットライトが当たって初めて気付く。
そんな自分が情けない。
特に村上は、
予選を2位で通過した投てきを見ていたにもかかわらず、
「どうせ決勝では駄目だろう」と、
そこまで過小評価していたのである。
地道といえば、
女子ボクシングミニマム級王者の、
多田悦子が初防衛に成功した。
同級7位のタイの選手に判定勝ちしたのだが、
本人は納得していないようで、
「ブサイクな試合してもうた」
と反省しきりだったという。
ストイックに求道する選手たちを、
もっと等身大で見なければと、
霞んだ目をこすった。
●やっぱり高校野球とともに夏は終わる気配が濃厚だ●朝日新聞の書評欄で磯﨑憲一郎の「終の住処」「世紀の発見」が紹介されていた。鴻巣友季子氏によるこの一文は、言い得て妙であると思った。
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