ぼくは人事に関心がない。
それは組織人としてかなり大きな欠点だ。
なぜなら人事は、
組織が何を思考しているのかを知る、
最大のメッセージだからだ。
組織にとって人は細胞のようなもの。
だからまず、
組織人として一番基礎的な条件は、
組織にとって好ましい振る舞いができるということ。
それは逆説的には、
いつでも取り換え可能であるということだ。
「余人をもって代えがたい」というのは、
組織にとって基本的に不要であるばかりか、
害になることもある。
なぜなら、
その人がいなくなった途端、
組織が機能不全に陥るからだ。
だから、
突出した個性によって支えられた組織というのは、
一見華々しいけど、
組織としては不完全ということになる。
同じ細胞でも、
爪の細胞よりは、
脳の細胞になりたいと思うのは人情かもしれない。
でも、
組織の細胞という意味では、
どちらでも実は大差はない。
一方で組織というものは、
現状認識や将来予測を常に行っており、
しかるべき場所にしかるべき細胞=人材を蓄えている。
多からず少なからず。
たえず流動させながら。
時代の変化に対応して生き残れるように。
一見脈絡を欠く人事にも、
それ相応の意味がある(ことが多い)。
組織はそれ自体が生き物のようなものだ。
もし人事が心底脈絡を欠くなら、
その組織は健康体とはいえまい。
●ボルトは200メートルでもまるでジョギングしているように走る。マラソンに出たら1時間30分ぐらいであっさりゴールしたりして。
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