2009年8月25日火曜日

聖地

中京大中京が6点リードしていた8回、
家を出たぼくは会社について驚いた。

9回2死ランナーなしから5点。
こういうことがあるから、
高校野球は人気が衰えないのだ。

今夏の甲子園には全く無関心だったので、
見逃した悔しさは感じなかったけど、
生中継で見ていた人や、
ましてや球場にいた両校の応援団は、
文字通り手に汗握っただろう。


こういう興奮は野球ならではで、
同じ興奮でも、
決してサッカーでは生まれない類のものだ。

野球は、
力と技と精神力というものを、
非常に分かりやすい形で凝縮して現前化してみせてくれる。

それは筋書きのない小説の、
ページを一枚一枚めくるようなものだが、
「甲子園書店」の小説にはハズレは少ない。
端的に良い意味で期待を裏切るのだ。
国民的行事が現象する中、
今や箱根駅伝と双璧をなす、
日本における最強ブランドではなかろうか。

見逃して悔しくないのは、
きっと来年もドラマが待っているという、
信頼にほかならない。


ウィンブルドンとかオーガスタとか、
世界的なスポーツの聖地に比べれば、
甲子園はローカルな聖地ではある。

でも、
その聖地が家の近所にあるというのは、
やはり少し誇らしい。
(阪神ファンではないけど)


ところで、
リニューアルした甲子園では今、
外周に敷き詰めるレンガに名前を入れる人を募集している。
レンガ1個20100円。
限定3万個。


6億円の商売魂につられるのは癪だ。
でもかなり魅力的ではある。
ただ、
10年限定というのがさびしいし。

でも10年後の自分のために、
一口乗ってみるかな?

いろんな思いを仮託して聖地に名を刻む。

俗なる自分と葛藤中である。


●最近、あまりまともな書き込みをしていないような気がする。夏バテだろうか。深く潜っていた海から海面近くに浮き上がってきた感じ。また深く潜らねば。どこまでも深く。

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