2009年10月18日日曜日

意外

加藤和彦が死んだと聞いて咄嗟に頭に浮かんだのは、

「帰ってきたヨッパライ」

「あの素晴らしい愛をもう一度」

「サディスティック・ミカ・バンド」

坂崎幸之助とのデュオ「和幸」

ぐらいか。


「自殺」というイメージとは程遠い人だった。

戦後の貧しい日本で、
いち早く洋楽に接してエッセンスを紹介。

ボンボン育ちの品の良さ。
お洒落で才知に富み、
おしゃれで隙がなく悠々自適。
人生を如才なく楽しむ。

そんなイメージだった。

というか、
そんなイメージしかなかった。

亡くなった場所が軽井沢のホテルというのが、
唯一イメージと合致した。


「帰ってきたヨッパライ」は子どものころの大ヒットだ。

酔っ払って車にはねられた男が、
天国で浮かれて、
怒った神様にこの世に送り返されるというコミカルソング。

「オラは死んじまっただ~」

何度歌っただろう。


ぼくの人生はまさしくこの歌のような感じで、
でも何とか生きている。

でも、
加藤和彦はもう帰ってこない。

享年62歳。

あの素晴らしい愛をもう一度
(北山修作詞、加藤和彦作曲)

命かけてと 誓った日から
素敵な思い出 残して来たのに
あの時 同じ花を見て
美しいと言った二人の
心と心が 今はもう通わない
あの素晴しい 愛をもう一度
あの素晴しい 愛をもう一度

赤とんぼの歌を 歌った空は
何にも変わって いないけれど
あの時 ずっと夕焼けを
追いかけて行った二人の
心と心が 今はもう通わない
あの素晴しい 愛をもう一度
あの素晴しい 愛をもう一度

広い荒野に ポツンと居るよで
涙が知らずに 溢れてくるのさ
あの時 風が流れても
変わらないと言った二人の
心と心が 今はもう通わない
あの素晴しい 愛をもう一度
あの素晴しい 愛をもう一度


何か強烈な喪失感が襲ったのだろうか。

人生まで先取りしてしまったのか。

●今日は早寝をすることにした。

0 件のコメント:

コメントを投稿

遺志

30日は親父の13回忌だ。 あーそんなになるのか、 と言うのが率直な感想。 親父が亡くなる直前、 僕は酒を辞めた。 復職して最初のボーナスが出た日、 入院していた病院に行って報告した。 もう親父はかなり弱っていて、 ほとんど喋れなかった。 でも...