2010年3月9日火曜日
物欲
キャリーバッグ1つころがしながら、
町並みを歩く初老の女性。
一見旅行者かと思いきや、
彼女は「無一文」で暮らしているという。
しかも14年も。
かといって、
ホームレスというわけではない。
仕事はあるし、
野宿をしているわけでもない。
ってどういう事?
キーワードは「交換」である。
ドイツ人女性のシュヴェルマーさん(67)は、
元教師の心理療法士で、
セラピーや他人の家の留守番やら病人の介護といった、
様々なサービスを提供して、
その代わりその家で寝泊りしたり、
食事をしたりしているという。
つまり日替わりの居候のようなものだ。
この方法で、
移動の交通費以外の現金は不必要になったのだという。
年金でさえ、
大半は寄付してしまうそうだ。
元々1年限りの実験生活のつもりが、
すっかり気に入ってしまったという。
著書「お金なしで生きる」(アーティストハウスパブリッシャーズ)に詳しいらしいが、
ぼくはまだ読んでいない。
日本で、
いわんやぼくがこんな生活をすることが可能だろうか?
いや問題の立て方がおかしい。
「物欲」さえ捨てれば出来るのだ。
彼女が実証しているのはそういうことだ。
そういえば先日の朝日新聞に、
ツイッターを利用して日本一周無銭旅行をする女子大生の話が出ていた。
こういう話で心が軽くなる気がするのは、
ぼくの心が相当に物欲を溜め込んでいるからだろう。
●本は現在絶版の様子。同名の映画があるらしい●映画といえば、「ハート・ロッカー」アカデミー賞には驚いた。
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