2010年3月13日土曜日

感触

「トクマルシューゴ」という音楽家が、
NHKトップランナーに出ていた。

楽器のほかに、
ありとあらゆる音の出るものを利用して、
一人で多重録音する独特の創作が、
世界的に注目されているらしく、
バンクーバー五輪の公式応援ソング(?)も提供したという。

何よりも、
この番組の音楽がこの人の作品だった!

にもかかわらず、
ぼくの視界に全くなかった人だったので、
ワクワクしながら見た。


楽器でない音の出る素材を探すのに、
ホームセンターと思しき場所に行き、
片っぱしから叩いて音を確かめる。

いい加減に選んでいるようだったが、
多分彼には絶対音感があって、
ちゃんと音程を把握しているのではと思った。

でもないと、
キュウリを笛にするオジサンの方が、
よほどすごい。


彼の音楽は、
「違和感」を大事にしているという割に、
とても優しげで可愛らしい。

バンドにベースを入れないのは、
縛られたくないからだという意味のことも言っていた。

ループマシーンを利用した演奏は、
どこかスティーブ・ライヒの作品も連想させる。

そして、
かなり多弁だが決して雄弁ではない。

例えばYAZAWAが「100%天然果汁」だとすれば、
「果汁5%」並みに意味の濃度が薄く、
恐らくそれは意図的であろう。

経歴その他も意図的に隠しているとしか思えない。


wikiってみても、
公式HPを見ても、
手ごたえのある情報はとても少ない。

軽くて速くて薄い。

確かにイマドキの人だった。


●ギターの腕は確かだった●ペンギンさんは「ブルドックと並列かよ」と少々ご不満の様子だった。

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