「古畑任三郎」や「刑事コロンボ」の再放送を見ていて、
ラストの謎解きが思いだせないことがある。
しかもしばしば。
状況設定や犯人役の俳優はよく覚えているから、
以前に見たことがあるのは間違いないのに、
結末だけがスッポリと記憶から抜け落ちている。
見続けて半ばになってもまだ分からない。
結局最後まで見て、
初めての時と同じように驚くことさえある。
頭悪すぎ?
よくできた推理モノっていうのは、
そんなものかもしれないって納得しているのだけど、、、
さて。
ちょっとした事情から昨夜、
若いころの写真を探した。
本当に久し振りに「再会」した自分を見て、
胸にズキンとくるものがあった。
全体に緑色に変色したその写真には、
大学1年生のぼくがTシャツ一枚でこちらを見ている。
ぼくの視線の先には、
カメラを構えた親父がいた。
ちょうど今のぼくと同じぐらいの年齢の、
今は亡き親父。
場所は東京・下落合にある親父が勤めていた会社の寮だ。
その夜ぼくは親父に、
「オレは親父の手のひらの上で自由な孫悟空だ」
と言った。
次の日は、
開園して間もない東京ディズニーランドに二人で行った。
あれから四半世紀余りの時がたち、
写真のぼくの視線の先には中年のぼくがいる。
思わず鏡を見た。
その二人の自分の経年変化に、
しばし呆然とした。
呆然といえば、
映画「2012」を借りた。
あのスペクタクルをもう一度見たいと思ったのと、
母親にも見せてやろうと考えたのだ。
DVDを再生して30分ほどして、
ぼくは風呂に入った。
中抜けしても一度見てるし。
上がってくると、
母が「これ、あんたと見たヤツや」と言った。
!
ヤバすぎる。
見たことを途中まで忘れていた母も母だが、
一緒に見たことを忘れていたぼくもぼくだ。
母が思い出さなければ、
きっとぼくも気付かなかったろう。
「母子同時ボケ」
そんな事態が頭をよぎった。
●ペンギンさんに約束の本をお貸しした●セ・リーグ開幕。
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