夕方帰宅すると、
月刊「Forsight」が届いていた。
「創刊20周年記念号」と表紙に書かれているが、
これが最終号とは皮肉である。
雑誌としてはこれで終わりだけど、
どうやら夏からウェブ版がスタートするようだ。
まったく無くなってしまうよりはマシだけど、
やはり雑誌という形式が消えるのは残念だ。
雑誌もウェブも、
活字媒体という意味では同じかもしれないが、
印刷物か電子画面であるかということは、
実は非常に大きな違いがる。
それは、
印刷物は上書きが出来ないという点である。
一度流通してしまった印刷物は、
間違いがあっても消してしまうことができない。
訂正するには、
改めて印刷物を出すしかない。
もし重大な間違いがあれば、
出版者の信用は著しく低下するし、
場合によっては存亡にすらかかわってくる。
だから出版という行為は、
その形式自体が人を慎重にさせるし、
まともな出版者は出版までに、
何重にもわたってクロスチェックする。
読者の信頼は、
その上に成り立っている。
だからウェブ版で、
印刷物の時と同じような慎重さを保つことは、
不可能だ。
訂正したければいつでも上書きできる。
ページごと削除することだって可能だ。
いくら編集者が正直であろうと、
そういう訂正や取り消しが可能だというその時点で、
ウェブ版の信頼度は、
あらかじめ印刷媒体より低いのである。
そう考えた時、
印刷物がなくなる世とは、
いかに怖いかがわかる。
●現にこのブログだって、こそっと直した表現がいくつもある●初代S-1グランプリにNONSTYLE。面白かったけど、1億円は明らかにやりすぎ●一年ぶりに明治屋でマシュマロを買った。
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