2010年3月25日木曜日

父性

泊まり明けで帰宅途中、
最寄り駅を出ると雨が降っていた。

こんな時、
何故か目の前のTUTAYAに寄りたくなる。

「96時間」(ビエール・モレル監督)を借りたが、
これが見事に大当たりだった。


元諜報員の主人公が、
誘拐された娘を独力で救い出すーー。

ただこれだけのお話なのだけど、
アクション映画としての出来が素晴らしい。


肉弾戦、
ハイテク戦、
心理戦、
銃撃戦、
カーチェイス、、、

93分という短さの中に、
よくぞこれだけ破たんなく色んな要素を詰め込めみ、
なおかつ現代社会を背景にした、
骨太のドラマ仕立てになっていることに感動すら覚えた。

調べてみると、
製作と脚本はあのリュック・ベッソン。

レオンとかTAXIやトランスポーターなんかで培った、
アクション映画の勘所を集大成した感じだ。







とにかくリーアム・ニーソン演じる主人公が、
滅茶苦茶強い。

敵が何十人いても銃や柔術でどんどんやっつける。

そのあたり、
スティーブン・セガールに似ていると言われればそうなのだが、
なぜか観ている間、
「どうせ死なないんでしょ」という気にはならない。


冷静に考えれば突っ込み所満載なのかもしれないが、
この映画は、
木に例えれば枝葉を全部刈り込んで、
太い幹だけズドーンと見せているのだと割り切れば、
ストーリーには十分説得力がある。

その幹になっているものとは、
ズバリ「父性愛」だ。


別れた妻に引き取られ、
満足に会えない愛娘を誘拐犯から奪還すべく、
お父さん命を賭して頑張るという、
切なさが最後まで一貫している。

そのあたりが、
単なる殺人映画とは一線を画する要因のようだ。


今日は全然違う事を書くつもりだったけど、
あまりに感激したので、
これにて終了。

●ちなみに「96時間」という邦題はかなり適当。原題は「TAKEN」●女性受けはしないかもしれませんが、、、

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