昨日に引き続き、
「じぶん・この不思議な存在」から。
わたしが死ぬとき、その死ぬという経験をだれとも共有できないことは疑いないが、わたしは生きているときも、その経験をほんとうはだれとも共有できないのではないだろうか。その意味で、わたしは真の意味で、およそいかなる他者をももちえないのではないだろうか。
死ぬことが怖いことだと思ったのは、
たぶん小学生ぐらいの時だった。
今こうして考えている自分という意識が、
永遠にこの世からなくなるという恐怖。
たった一人で死なねばならなぬ恐怖。
それは、
ものすごい高いところから眼下をのぞいたような、
絶対に見てはいけないものを見てしまったような、
そんな気がしたことを覚えている。
でも最近思う。
今地球上で何十億人の人が生きていて、
そのだれもが死は怖いと思っているだろうが、
人類が始まってからこれまでに死んだ人の数は、
もう途方もない数字で、
それは今生きている人間の数とは比較にならぬぐらい大きい。
つまり、
人類の圧倒的多数は死を経験していて、
していないのは、
まだ生きている圧倒的少数の我々だけだ。
ならば恐れることはないではないか。
この世に生まれ、
知らないうちに「わたし」もひとり滅びる。
その当たり前すぎる事実。
過去の人類すべてが経験済みの事実。
未経験というだけでそれを怖がっているのは、
予防注射の列で泣きじゃくる子どもみたいに、
だらしがないではないか。
●12時間ぐらい寝た。意地でもベッドから離れなかった。スッキリした。
0 件のコメント:
コメントを投稿