2010年5月24日月曜日

脱力

W杯開幕までもうひと月ないというのに、
日本列島は一向に盛り上がらない。

結果はともかく、
4年前や8年前は、
もっと国中が熱病に冒されたようだったと思う。

それに比べれば、
今の日本は「平熱」か、
それ以下だろう。


ぼくはそのことを不思議だとは思わない。
それには二つ理由がある。

ひとつには、
日本人のサッカー眼が肥えてきたということ。

テクニック、
スピード、
フィジカル、
タクティクス、、、

歴代の日本代表よりはよいが、
世界レベルにはほど遠いということを、
大方の日本人がなんとなく分かってきたのだ。

だから、
マスコミや電通が躍起になって笛を吹いても、
熱狂的なファン以外は踊る気にならない。

南アへの観戦ツアーがさっぱり売れていないらしいが、
それも現地の治安の問題ではないと思う。

唯一期待がかけられているのが本田選手であるが、
それも彼の「実力」というより、
「未知数」という点においてであろう。

仮に彼が破格のプレーヤーだとしても、
彼一人の力で劇的にチームレベルが上がはずもない。


そして二つ目の理由は、
ひとつ目と関連するのだが、
岡田監督が掲げた「ベスト4」という目標にある。

日韓大会で韓国が成し遂げた快挙に追いつきたいのだろうが、
今や本気で達成できると信じているのは彼だけだろう。

いや、
目標を高く掲げるのは悪いことではない。

しかし彼の「ベスト4」発言がいけないのは、
本大会がどんどん近づいてきて、
いよいよ無理だなと誰の眼にも明らかになっても、
一向に修正しようしない点だ。

念仏のように唱えていればかなうと思っているかのようだ。

もはや国民は、
「本気かよー」と馬鹿にするでも、
「なめるな」と怒るでもなく、
ただただ「ふーん」とスルーしてしまうだけだ。



鳩山首相が普天間基地の移設先を「辺野古」と表明した。

二人をダブらせるのは失礼だろうか。

「ハトる」

「オカダる」


日本列島に漂う脱力感が不快だ。


●今日は韓国戦だ。

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