2010年5月14日金曜日

便乗

昔一緒の仕事をした先輩と、
帰宅のタクシーで相乗りした。

4年ぶりのことだ。

その先輩の家は、
前にぼくが住んでいた場所の近所にあって、
新居披露に招かれたこともある。

久し振りにそのあたりを通った。


慣れ親しんだ場所の数々。

あの公園には長年飼った金魚を埋めた。

このマンションには、
今だれが住んでいるのだろう。

馴染みだった居酒屋はまだやっているのかな。

この辺からタクシーに乗って甲子園に行ったっけ。

あそこに住んでいた彼女は、
今はもう30歳代なかばか、、、。


今の家から自転車で10分ほどのところなのに、
川ひとつ隔てただけですっかり行かなくなってしまった。

たった4年だから、
そんなに変わるはずもないのだけれど、
変わっていないがゆえに、
逆に異世界に迷い込んだような気になって、
先輩と積もる話をしながらも、
ついキョロキョロしてしまった。

ひょっとしたら、
まだここにはあのころのぼくが住んでいて、
あのころと同じような暮らしをしているんじゃないか、
みたいな感覚にとらわれた。

それはつまり、
それほどにぼくの方が、
あの頃とは全く違った生き方をしているということでもある。

それでもぼくは別人になったわけではない。

その頃の記憶を蓄えたまま、
新しい日々を営んでいる。

人生はきっとそんなもんだ。

数年でこれほど劇的に変わる人生も、
今となっては良い思い出と、
昇華できたのかもしれない。


さて便乗といえば、
あの人に送る荷物に同梱するものはないかと、
尋ねられていたんだっけ。

便乗させる物は用意できなかったけど、
伝えて欲しい言葉ならある。

何も変わらぬ気持ちを添えて、
夜が明けたら託そう。

●この文章が意味不明ということは重々承知している。でも書かずにはいれなかった。それを書けるのは、世界でぼく一人しかいない●そういえば「あいのり」っていう番組もあったな。こればまた、思い出が多すぎて、思い出すのも切ない、、、

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