「めざせ!ロック・ギタリスト」で、
ヨッちゃんの生徒である増田君は、
かなり苦戦している。
無理もない。
増田君は、
「ますだおかだ」という売れっ子漫才コンビの一人。
練習する時間が、
十分に持てないのだろう。
SMOKYを2カ月でマスターするという、
企画自体にかなり無理がある。
特にコードからソロ弾きになって、
ハードルが急に高くなったように思える。
デトロイトロックシティから、
一週間でもう、
ホテルカリフォルニアだからね。
ぼくもちょっとだけ経験あるんだけど、
ピックを上下させながら弾く、
オルタネイトっていうのがかなり厄介。
左手のコードだけでも精いっぱいなのに、
右手の難題まで抱え、
さらにスライドやらチョーキングやら、
目いっぱい詰め込まれ、
増田君、
最近ちょっと脳みそパンク気味。
わかる。
その気持ち。
先生は簡単そうに弾くのに、
自分は全くできない。
当たり前なんだけど、
自分の体なのに、
なんでこんなに思い通り動かないのかって、
イライラするもんだ。
体が物を覚えるのには、
絶対に必要な時間というものがあって、
それは練習時間の合計と同じではないんだと思う。
例えば毎日2時間50日練習したらマスターできることがあったとして、
2×50=100だから、
じゃあ毎日10時間やったら10日でできるのかというと、
そうではなくて、
やっぱり30日ぐらいはかかるんじゃないだろうか。
ここで本居宣長先生に登場してもらおう。
詮(セン)ずるところ学問は、ただ年月長く倦(ウマ)ずおこたらずして、はげみつとむるぞ肝要にて、学びやうは、いかやうにてもよかるべく、さのみかゝはるまじきこと也、いかほど学びかたよくても、怠(オコタ)りてつとめざれば、功はなし、又人々の才と不才とによりて、其功いたく異なれども、才不才は、生れつきたることなれば、力に及びがたし、されど大抵は、不才なる人といへども、おこたらずつとめだにすれば、それだけの功は有ル物也、又晩学の人も、つとめはげめば、思ひの外功をなすことあり、又暇(イトマ)のなき人も、思ひの外、いとま多き人よりも、功をなすもの也、されば才のともしきや、学ぶことの晩(オソ)きや、暇(イトマ)のなきやによりて、思ひくづをれて、止(ヤム)ることなかれ、とてもかくても、つとめだにすれば、出来るものと心得べし(うひ山ぶみ)
才能のあるなし、
時間のあるなし、
年齢の遅さ、
そんなものは大したことではない。
とにかく続けなさいと。
さすが、
よい事をおっしゃる。
●このチャレンジが終わったら、増田君が先生になって、ヨッちゃんに漫才を教えたら面白いのに。
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