2010年5月6日木曜日

学習

「めざせ!ロック・ギタリスト」で、
ヨッちゃんの生徒である増田君は、
かなり苦戦している。

無理もない。

増田君は、
「ますだおかだ」という売れっ子漫才コンビの一人。

練習する時間が、
十分に持てないのだろう。


SMOKYを2カ月でマスターするという、
企画自体にかなり無理がある。

特にコードからソロ弾きになって、
ハードルが急に高くなったように思える。

デトロイトロックシティから、
一週間でもう、
ホテルカリフォルニアだからね。

ぼくもちょっとだけ経験あるんだけど、
ピックを上下させながら弾く、
オルタネイトっていうのがかなり厄介。

左手のコードだけでも精いっぱいなのに、
右手の難題まで抱え、
さらにスライドやらチョーキングやら、
目いっぱい詰め込まれ、
増田君、
最近ちょっと脳みそパンク気味。

わかる。

その気持ち。


先生は簡単そうに弾くのに、
自分は全くできない。

当たり前なんだけど、
自分の体なのに、
なんでこんなに思い通り動かないのかって、
イライラするもんだ。


体が物を覚えるのには、
絶対に必要な時間というものがあって、
それは練習時間の合計と同じではないんだと思う。

例えば毎日2時間50日練習したらマスターできることがあったとして、
2×50=100だから、
じゃあ毎日10時間やったら10日でできるのかというと、
そうではなくて、
やっぱり30日ぐらいはかかるんじゃないだろうか。

ここで本居宣長先生に登場してもらおう。

詮(セン)ずるところ学問は、ただ年月長く倦(ウマ)ずおこたらずして、はげみつとむるぞ肝要にて、学びやうは、いかやうにてもよかるべく、さのみかゝはるまじきこと也、いかほど学びかたよくても、怠(オコタ)りてつとめざれば、功はなし、又人々の才と不才とによりて、其功いたく異なれども、才不才は、生れつきたることなれば、力に及びがたし、されど大抵は、不才なる人といへども、おこたらずつとめだにすれば、それだけの功は有ル物也、又晩学の人も、つとめはげめば、思ひの外功をなすことあり、又暇(イトマ)のなき人も、思ひの外、いとま多き人よりも、功をなすもの也、されば才のともしきや、学ぶことの晩(オソ)きや、暇(イトマ)のなきやによりて、思ひくづをれて、止(ヤム)ることなかれ、とてもかくても、つとめだにすれば、出来るものと心得べし(うひ山ぶみ)

才能のあるなし、
時間のあるなし、
年齢の遅さ、
そんなものは大したことではない。

とにかく続けなさいと。

さすが、
よい事をおっしゃる。

●このチャレンジが終わったら、増田君が先生になって、ヨッちゃんに漫才を教えたら面白いのに。

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