2010年10月4日月曜日

墓穴

BS2で集中放送した「ダメージ3」。
たまっていた録画を一挙に見た。

このドラマ、
前から気にはなってたけど、
今回初めてまともに見た。
その印象は、

暗いけど面白い。

それじゃわかんないわな。

まず、
登場人物の造形が複雑である。

たとえば、
このシーズン3の主要人物である、
トビンという男性は、
アルコール依存症から立ち直って、
父親の犯した巨額ネズミ講事件に対処しようとするのだが、
結局ミイラ取りがミイラになっちゃって、
再び酒に手を出し、
ついには殺人まで犯してしまう。

であるから犯罪者なのだけど、
そこに至るまでの過程では、
彼なりに冷静に判断し行動し、
家族を思って良かれを思ったことが全て裏目に出てしまうような、
そんな感じ。

主人公の敏腕弁護士パティにしても、
事件への取り組みは執拗で、
それは弁護士として優秀なのだが、
決して正義のためとかではなく、
ただ業界でのし上がりたいから。

単なる善人などではなく(むしろ一般的にみれば悪人)、
息子の子を宿した女性が気に入らないとなれば、
かなりむごい手段で引き離しにかかる。

一方で、
自分が下してきた公私にわたる決断を、
けっこう引きずってもいて、
夢にうなされ目覚めることもある。

役者がうまいし、
演出もかなり凝っているから、
見ごたえは充分。

ただ、
やっぱり暗いなぁ。
みんなが墓穴を掘っているようで、、、

まぁ人生なんて、
どんな立場であっても、
結局は墓穴を掘るようなものだとは思うけど。

「明日への活力がわいてくる」とか、
「しみじみ感じる人生の奥深さ」とか、
そういうのとは無縁の、
墓穴派ドラマ。

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