2010年10月25日月曜日

艱難

Nスペ「奇跡の生還 スクープ チリ鉱山事故の真実」
を録画で見た。

地下700メートルでの33人の生活ぶりや、
困難を極めた救出作戦の舞台裏なんかが、
独占映像も交えて紹介されていて、
とっても興味深かった。

生存が確認されるまでの17日、
「見えたのは闇と影だけだった」という。

「闇と影」って、
ちょっと???だけど、
絶望ってそんなものなんだろうな。

興味深かったのは、
地上と連絡がとれ、
物資が次々に運びいれられ、
生還への望みが強くなってからの方が、
いさかいが増えたという証言だ。

なるほどねぇ。

彼らに差し込んだ希望の光は、
同時に、
地上に戻るまでの困難や、
再び落盤が起きるのではという恐怖をも、
照らしだしたのだ。

そんな彼らを支えたのは、
家族であり、
神への祈りだったという。


ところで、
今日の龍馬伝は「船中八策」。

「これが世に知れたら、命を狙われるぞ」

真顔で忠告する中岡慎太郎に、
龍馬がこう言う。

「命を狙われるぐらのことをしないと、日本は変わらん」

龍馬暗殺の伏線となるやりとりだけど、
考えてみれば、
中岡は戦で倒幕しようとしていたのだから、
彼の方がむしろ命懸けだったわけで、
龍馬の暗殺を心配するこの台詞は、
ちょっと不自然かなぁ。


「世に棲む日々」はいよいよ4巻の後半へ。

「人間というのは、艱難は共にできる。しかし富貴は共にできない」

高杉晋作の言葉である。

人間は欲があるから生きられる。

というか、
「生」とはつまり「欲」だ。

でもその「欲」を、
己の「生」を度外視しないと、
なし得ないこともまたある。

そんなことをフト思う。

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