最近のお気に入り番組のひとつがNHK「ディープピープル」だ。
各界のプロフェッショナル3人が語り合う形式で、
思わずもれる本音とか、
素人相手では決して出てこないような業界用語が、
その極意とともに紹介され、
確かに「深い」と感じさせられる。
今日見たのはバレーボールのセッター。
出演者は日本代表の竹下佳江、
元日本代表の中田久美と、
男子の元日本代表で、
今は日本女子バレー監督の眞鍋政義監督。
大体普通に考えて、
レシーブされた球を、
背後の見えないスパイカーに向けてバックトスするなんて、
しかもそれを大中小の距離を上げ分けるなんて、
それだけで神業。
特に日本人の場合、
背が低いというハンデと戦わねばならず、
そのためには、
いかに相手のブロックをかいくぐってスパイクを打つかがカギで、
当然セッターの役割はほかの国以上に大きい。
その中でも、
いいトスというのは「死んだトス」というのだそうだ。
「死んだ」と言われれば、
悪いイメージを抱くけど、
ここで言う「死んだ」とは「勢いがない」というような意味らしい。
練習で何時間もトスを上げ続け、
いよいよ腕が上がらないぐらいになった時、
体と指先だけでフワッと上げる感じがつかめるのだと、
三者が口をそろえて言ってた。
これって脱力とは当然違う。
人間完全に脱力したら、
立っていることすらできない。
必要十分かつ、
余計な力がまったく入らない状態。
これって絶対歌にも通じると思う。
どんな音程でも力みなく暖かく、
それでいて心のど真ん中を撃ちぬくような歌。
それをこれからは、
マイ用語として「死んだ歌」と名付けよう。
●「FIREFOX」(クリント・イーストウッド監督)。東西冷戦の最中、ソ連が開発した新型戦闘機を盗み出すというお話。
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