菅首相が暴走している。
海江田も、
岡田も、
暴走する彼の後をオロオロ追うだけだ。
与野党が束になっても、
彼を首相から引きずりおろすことができない。
彼が暴走する理由。
それは脱原発の道筋、
それも、
後戻りできない道筋をつけたいのだと思う。
菅首相がここまでやるとは、
正直想像もできなかったし、
今や一種の敬意をもって彼の暴走ぶりを見ている。
突然ストレステストを持ち出して、
玄海原発の再稼働に事実上待ったをかけたのも、
とにかく秋まで持ちこたえて、
エネルギー政策を問う総選挙をやりたいという、
その一念に尽きるのではないか。
かつてこれほどの熱意をもって、
首相の座にしがみついている人を、
ぼくは知らない。
小泉以後、
一体何人のボンクラ宰相が、
何の気概も持たないで辞めて行ったことか。
震災直前、
外国人からの献金問題で、
彼は辞任寸前だった。
まさに「菅一髪」生き延びたといっていい。
たぶん、
彼自身、
一度死んだ身だと自覚し、
天命を悟ったのだろう。
失うもののない人間の本気は、
危ういけど力がある。
そしてその本気は、
永田町を飛び越えて、
少しずつ国民に届き始めているのではないか。
「満身創痍、刀折れ、矢尽きるまで、力の及ぶ限りやるべきことをやっていきたい」(7月6日、衆院予算委)
この答弁は鬼気迫る。
彼以上の本気を持つ人間でない限り、
彼を辞めさせることはできまい。
秋までに、
世論がどう動くか。
それまでに菅が引きずり降ろされるか、
持ちこたえるか。
日本の進路の重大な分かれ目だと思う。
●業務連絡。金曜日に元町に参上いたします。
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