2011年7月22日金曜日

帳尻

先日、
会社帰りのタクシー内で、
後輩(女性)と話をしていると、
ひょんなことから彼女が携帯電話を持っていないとわかった。

今時、
地震があったら連絡も取れないし困らないかと尋ねると、
彼女は一笑して、
そんなの生きていれば家に帰るし、
生きていなければ帰らないだけじゃないですかと言う。

彼女は結婚もして家も建て、
まぁ堅実な暮らしぶりをしており、
車もないし、
洗濯機は2槽式。
テレビはBSも映らないのだという。

共働きでそんなに金使わないと、
貯まる一方じゃないかと、
余計な心配を伝えると、
彼女は、
でも着物は買いますからと、
これもあっさりと言ってのけた。

また、
別の同僚(女性)にお掃除ロボを買ったと話すと、
彼女は何年も前に初代を買っていて、
さらにぼくが買うのを躊躇しているダイソンの掃除機も、
何年も前に買ったと言う。

掃除マニアなのだ。

でもその彼女は、
テレビは昔のテレビデオのままだという。

結局みんな、
何がしかのこだわりがあって、
帳尻は合うようになっているのだと、
妙に納得した次第。

確かにぼくも通販であれこれ買い物はするが、
基本服装には無頓着であり、
車も手放したもんな。

怠慢で自堕落な若いころを思えば、
中年を過ぎて手痛いしっぺ返しを食らったのも、
まぁ言ってみれば人生の帳尻合わせだったのだろう。

勝ちまくりの人生を送る人もいれば、
負債たっぷりのまま亡くなる人もいるだろう。

死ぬまでに帳尻が合えば、
御の字と言えるかもしれない。

これまでの人生を振り返り、
人生が終わるまでに、
どうすれば帳尻が合うのか、
そんなことを考えてみる、
宿直勤務の夜。

●業務連絡、土曜日にチョコパを食べに行こうと思っております。

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