2013年10月4日金曜日

天才

広島カープの前田智徳選手が引退した。

この人、
とにかく枕詞に「天才」がつく。

なにしろ、
イチローと落合博満の二人が、
声をそろえて「天才」と太鼓判を押しているのだ。

天才二人が「天才」と呼ぶのだから、
大天才なんだろうけど、
凡人のぼくには、
一体前田のどこがそこまで天才なのか、
さっぱりわからない。

たとえば、
前田は24年の現役中、
主たる打撃のタイトルをひとつも取っていない。

前田のバッディング技術について、
さまざまな解説があるけれど、
それがすべて事実だとしても、

なら、
なんで4割打つとか、
ホームラン70本とかできないの?

と思ってしまう。

「悲運の天才」などという言い方がある。

確かに前田も故障が多く、
実力を発揮できなかったという面は多いんだろう。

でも、

というか、

だからこそ、

イチロー落合ほどの人が、
手放しで「天才」と絶賛する理由がわからない。

たぶん、
前田のことを「天才」と呼ぶ多くの人は、
前田の天才性を本当には理解していないのではないか?

なんとなく、
あの二人が天才というのだから、
天才なんだよ、

みたいな感じになってないか?

もちろん、
ぼくもその一人。

で、
実際に天才なんだと思う。

ただそれは、

天才に見える天才。

天才と呼ばれる二人が、
すごい努力して出来たことが、
あるいは出来ないことを、
前田はやすやすと出来る。

そういうことなのではないか?

いやだから。

前田は「天才」なんだろうけど、
『』抜きで自分の言葉で天才と呼ぶのは、
少しためらわれる。

それだけのことなんだけど。

長々しく、
かつ分かりにくくなっちゃった。


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